里芋を転がす日々
一昨日は同い年の従妹に会って、話を聞いた。
従妹と言ってもほとんど友人で、一際長い付き合いの友人である私たちは、血縁を利用してお互いに他には言えない(と思い込んでいたこと)を言い合ったりしていた。若い。
ひと月振りに街で会った彼女は、以前よりも更に優柔不断になっていて、私は何度も心のブランコに足をかけた。帰りたさ。
冗長で堂々巡りな昼食を決めるための会話がパルコの入り口で15分続いた。
街の私はキレない。なぜなら可愛いから。
そのあとは従妹の意見通りの店に行った。まぁまぁだった。
従妹と話をした。
やはり彼女はいままでより少し具合が悪いようだった。彼女の母は精神科に通院している。一度オーバードーズで搬送されたことがあり、中学生だった私も駆けつけた。
彼女は病院の前のコンビニに居て、頼りない表情をしていた。(彼女が頼り甲斐のある表情をしているところを見たことがない気もする)
私はといえば「あぁ本当にこの“家”ったら!」と悲劇を気取っていて、笑いながら「大丈夫?」と声をかけていた。最悪!ウケる!
彼女はその母と一緒に通院することにしたと言った。
自分で病名を尋ね、医者はそれに答えたらしい。ふうん。
帰り際「本当、私、あなたに嫌われているとか考えちゃっててすごい今日来たくなくて、あぁでも、私のこと好きだよね?」なんて言われて、「好きだよ」と返した。
本当は「違う」と思った。「あなた違う、あなたじゃない」と思った。けどそもそも全部エゴっぽくて、また一人で悲しくなって、帰り道めちゃめちゃブランコを漕いで、疲れたなあと言いながら布団にこもった。
そういう一昨日の話を思い出しながら、今日は家で1キロの里芋を煮っころがしにした。疲れた。
煮っころがしながら、情けなくて、私も美味しくなりたいと思った。
残ったのは下手くそな煮っころがしだけです。
好きでいたい